「おはよ、雪村」 「おはよ、天海。 2人とも通学路でいちゃいちゃするの、やめてくれないかな?」 雪村は若松が何かを言っているのをスルーして、私の隣に並んだ。 「別にいつものことだろ」 「いやいや、彼女がいない俺にとっては、清々しい朝の通学路で、べったりくっついているお前らは、大変腹立たしい」 雪村は握った拳を震わせながら、歯をくいしばり言った。 そんなに彼女が欲しいのかよ。