柔らかく笑えば、若松の顔はどんどん情けない顔になっていく。 鼻水まで垂らして、本当に情けなくなってくる。 私はハナ紙を渡すと、若松は一度鼻をかんで、すぐにうつむいていた顔を上げた。 まっすぐ、前だけを・・・いや、自分だけを見つめる目。 その目の奥には、迷いも、戸惑いも一切ない。 「はじめちゃん」 「は、はい」 あまりにも、改まったような言い方をするので、何となくかしこまったような返事になってしまい、さらには立ち上がってしまった。 若松も立ち上がり、私の肩に両手を置き、一つ息を吐いた。