慌ててスポーツバッグを手に取り、大急ぎで部活にあいさつをして、校門まで走った。
「あ、天ちゃん。
一緒に帰らない」
そこに立っていたのは、キラキラと爽やかなオーラを出しつつも、どこか強張った顔をした若松が立っていた。
「無理、私急いでるんだけど」
と冷たい声で言えば、いつもならここで引き下がる弱虫な若松だけど、若松は引き下がらずにそこに立ちつくしていた。
「お願い・・・・、どうしても、言わなくちゃ・・・いけ・・・ない、こと、なんだ・・・」
顔を赤くし、今にも泣き出しそうなほどに弱々しくなっていた若松に、私はどうしてもほっとけなかった。
昔から、私は幼なじみの子の顔に弱いようだ。
気づくと、私は若松の手を引いて、帰路を急いでいた。
どっちにしろ、帰り道は一緒なので、その間に話をさせようと考えていた。
