「私のことなんか大丈夫だって!
それより、乙川とのデートの方が私と一緒に帰るよりも、絶対楽しいって!」
そう言って、カラカラと笑えば、みのりは顔を真っ赤にして怒ってきた。
「そんなことないです!
はじめさんと帰るのだって、すごい楽しいですし、響くんとはデートじゃないくて、ただ出かけるだけです!!」
みのりは頬をプクッと膨らませ、そっぽを向いた。
わかりやすい怒り方だ。
本人は怒っているつもりなのだろうが、こっちから見れば、頬袋にいっぱいとエサを詰め込むハムスターに見える。
その可愛さに、まだ残っていたチームメートが、スマホのカメラでみのりを撮影し出している。
「ほらほら、乙川待たせちゃうぞ」
と意地悪っぽく言うと、アワアワと慌ててみのりは部室にあいさつをして出て行った。
