「あの・・・新道」
女性の背中を見送りながら、繋がれっぱなしの手と俺の顔を交互に見ながら、顔を朱に染めた天海は、ぎこちなさそうな声で俺を呼んだ。
「・・・悪かった。急に掴んでしまって。
不快な気持ちにさせてしまったのなら、いくらでも謝ろう」
天海の手から自分の手を離して頭を下げた。
迷惑をかけてしまった、と後悔の渦が頭の中を駆け巡る。
「ち、違う!
いきなり手を握ったことに怒ってるんじゃない!」
それを全力で否定するように、天海は両手を振った。
「新道が、さっき私のことを世界で一番愛している人とか言ってたことが、気になって・・・・・。
あの女の人の誘いを断るためのウソなのは知ってるけど、やっぱり、どうしても、気になってしょうがない・・・」
