俺は何気なく視線を下に向け、天海の手を見た。
自分よりはるかに小さくて、女性にしては少し大きめな白くて綺麗な手だ。
その手から打たれる、まるで大砲のようなスパイク。
想像がつかないが、俺はその手を触れて、近くて見てみたい。
無意識のうちに、自分の手は天海の方へ伸びていった。
あと十数センチで触れ合う、そう思ったと瞬間、ゴンっと鈍い音と共に頭にひどい痛みが響いた。
何事かと顔を上げると、「だがし」と書かれた看板が突き出ていた。
ああ俺はこれに頭を打ったのだなと、即座に理解できたが、角にぶつけた為まるで鈍器で殴られたような痛みは治まることなかった。
