「ちがいますよ〜。
これオレの幼馴染みです。彼女今度、初めてデートするから、今日はその為に服を買いに来たんです」
若松はニコッと効果音までついた(実際ついていない)笑顔で定員に笑いかけた。
定員はは〜と頷いて、アゴに手をそえて私を上から下まで見た。
「彼女さん、背も高いし脚長いですし、顔も化粧っ気ないですから、少し化粧して着飾れば、すっごい変われますよ」
「あーそれオレも思いましたが、彼女ったら今までオシャレに一切興味とかなかったんで、もーこの際お姉さんに任せて、いーーーっぱい着飾っちゃってください」
そう言って若松は私の背中を押して、前に立たせた。
するとお姉さんは、はいと笑い、私の腕を引いて試着室前まで連れてきた。