「そ、そんなんじゃないから!!」
「そんな真っ赤な顔してるのに、説得力ないぞー?」

ツンツンとほっぺをつっつかれ、

「やめてー!」
とにげる。

ほ、ホントにすきなんかじゃないもん。
気があうだけだもん!!
そう自分に言い聞かせて、瑠美ちゃんに伝える。

「 別に、気があう人で、嬉しかっただけだもん!!」
「へぇ〜?そーなんだぁ〜?」
「そう、そーなの!!」

必死でいう私に、瑠美ちゃんはフンワリ笑った。

「まあ、誰が好きでも、どっちにしろ近くで見守れるからいっか。」

その言葉に、一瞬固まって。
直後に、目をきらきらさせて瑠美ちゃんを見つめた。

「ってことは、まさかっ?!」
「もー、気づくのおそいー!同じクラスになったのにさー!!」

ふくれたふりをするカワイイ瑠美ちゃんを、思わず抱きしめる。

「瑠美ちゃーーん!!!」

すごい、私ってば運よすぎ!!
仲良い友達ふたりも一緒だし!!
それに、それにーーーー!
ハルハルも、一緒だから。

私は、窓から見える桜の木に、にっこりと笑いかけた。
心の中で、めちゃくちゃ感謝しながら。