ドキッ。
その笑顔に、また原因不明の痛みがおそう。
ああもう、またふつうに話せなくなっちゃうよ、、、!!
真っ赤なまま黙りこんでしまうと、ハルハルは不安げに顔をのぞきこんできた。

「、、、、、やだ?」

その言い方に、さらに胸が高鳴る。
なんだよお、かわい過ぎるってば、、、!!
そんな顔で見つめられると、何だか落ち着かなくなってしまう。
私は桜色のセーターで顔を隠しながら、なんとか言った。

「や、やなわけないじゃん!!第一やだったらそういう風に呼んだりしないもん!!」
「、、、ほんとに?」
「うん、ほんとだよ!!」

最初は疑っているような感じだったけど、どうやら安心してくれたみたい。

「そっか。じゃあよかった!!」

あの笑顔で、ニッコリ笑ってくれた。
よかったあ、、、、。
ちょっとほっとしながら、腕時計をさっと見る。

「8時5分か、、、。じゃあ、もうそろそろいこう!!」
「オッケー、行こう!!」

フタリ一緒に、桜の出迎えてくれる道を歩きだした。
ハート型に見える桜が、フワフワと肩に舞い降りる。

「きれいだなあ、、、。」

思わずつぶやくと、ハルハルも髪についた桜をとりながらうなずく。

「ほんとだよな、なんか『春だっ!!!』って感じがする!!」