はあ…。
俺はそのまま眠りに着いた。
―ガチャ
「どこ、いったの?」
……ん。
誰だ、よ。
人がせっかく寝てんのに。
俺はドアにいる人物を見下ろした。
……え。
咲。
なんで咲がここにいんだよ。
咲が追い掛けて探してくれるなんて予想外で、何だかとても嬉しかった。
「咲?」
咲がこっちを見上げた。
少し涙目なのは、気のせいか?
「なんか、用?」
気持ちとは裏腹に言葉は最低で。
こんな俺、嫌われて当然だと思った。
俺が冷たくすると、どんどん咲の表情は暗くなった。
「健。……え、っと…」
それでも俺に必死に伝えようとしてくれる咲が何だかとても愛おしくて、
少しいじめてみた。
「はあ」
俺はため息をついたんだ。
ちらっと咲を見ると
泣いていた。
「え!?咲!?」
「っ……ぅっ…」
「おい!泣くなよ!」
上から飛び降りて、咲の元へ駆け寄り、頭を撫でてやった。