「…俺、なんかお礼されること言ったか?」
「うん…って、きゃっ…!」
バシャ。
紅茶をこぼしてしまった。
「あつ…っ…」
「バッ…とりあえずこい。」
熱い紅茶が手のひらにかかる。
ヤバイ、ジンジンする。
会津くんに手を引っ張られながら歩いていると、
「ひゃっ…」
冷たいものが手に当たる。
「水だよ。冷やしとけ。」
水道のところまで連れてこられたことを理解する。
そして会津くんは店員さんの方に歩いて行った。
チラリとさっきまで座ってた席を見ると、紅茶のカップは床に落ちていて、
店員さんによって片付けられていた。
うわ、すごく悪いことしちゃった。
シュンと落ち込んでると会津くんが氷を持ってきてくれた。

