隣の席の苦手なキミと





「ん…心配してくれてありがとう…」




ふと、『自分の気持ちに正直になれば?』という言葉を思い出す。



今なら…なれるかも。



「私ね……会津くんと席離れて寂しかったの。」



「あぁ、すげー落ち込んでたもんな。」



うん、すごく落ち込んでた。だって本当に悲しかったんだもん。



「だけどね、会津くんは平気そうで、しかも前より今の席の方がいいって、言ったでしょ?

それがすっごくやだったの。私と隣の席なんじゃ嫌かな、なんて……」




一回は治まった涙がまた出てくる。




「会津くんは…っ、私のこと好きじゃないのかなって。私ばっか好きで…っ!」




すると会津くんはフッと笑った。