自分の気持ちに正直にーー
そうは言われても嫌われたくない。
「どーせ嫌われたくないとか思ってんでしょ。」
呆れたように図星をつかれる。
さ、さっきから図星ばっか…!鋭すぎるよ、浜村くん!
「それで嫌われるようだったら、これからも長くは続かなくないよ、絶対。」
浜村くんにそう言われ、確かにと思ってしまう。
「いいんじゃないの?たまには正直になっても。」
そう言われ、頷く。
「頑張る…」
「うん、頑張って。」
浜村くんは本当、いい人だ。…チャラいけど。
たまには素直になってみよう。自分の気持ちに蓋をかけないで。
そう決心して、私は屋上を出たのだった。