しばらく進むと美濃の稲葉山城付近だと

思われる場所に辿り着いた

昔、斉藤道三と呼ばれる怪人が納めていた土地で

今は孫の斉藤龍興と言う女と酒好きの男が納めているらしい

ゆっくりと足を進めてゆくとまるで女性のように

美しい人がいた

背はさほど高く顔が驚くほどに 白くて

切れ長の目とほっそりとした頬

武力がモノを言う時代に必要とされるとは

思いもしなかったのが正直な本音だ

だけども、その美しさから目を話すことはできずにいた

暫く見つめていると相手に気づかれ

こちら側に近づいてくる相手に逃げようとは

一切せずにいた。

「こんな所にどうしたのかな?」