あちらこちらで上がる火の手に

耳に響く私と変わらぬくらいの子供の鳴き声

容赦なく振りかかる織田勢の刃

父は目の前で失い母は妹共に燃え失い

我にあるべきの居場所は

あの日憎らしい炎に包まれ失った

右も左もわからぬまま

素足で走り続けるできるだけ遠くに

もっともっと遠くに炎の手が届かぬくらいに

我は生き延びなければいけない

この血をゆうしょ正しき我が家の血を絶やしては

イケナイと伝えられておる為

父の教えの通り背かぬように。