あぁーーーっ! ムーカーツークーっ! 「もういいっ! 和真なんて大嫌いっ! 和真になんてチョコあげないっ!」 あ、言っちゃった…… 本当はそんなことない。 このチョコは、和真に食べてもらいたくて 作った。 和真は甘いものはそこまで得意ではないから、 コーヒー味のケーキを作った。 だけど、もう言ってしまったし、 許そうとも思えない。 私は、たまらず部屋を飛び出した。 しばらく走っていると 誰かにぶつかった。 「あ、ごめんなさい。」