あれからというもの、遊びに誘っても来ず
クラスでは浮いてはいなくて、とっても不思議だった
普通、誘って来なかったら浮いてイジメとか…
そこら辺のことがあると思っていた
「なぁ、れんと」
「……ん?
どーした?」
そう言い僕に背を向けていたれんとはこちらを見た
すると一緒にさくらも
「どーしたどーした?
元気ないぞー」
ノリノリで話しかけてくるから少し笑ってから
「りんってなんであんな普通なの?」
そう聞くと二人ともキョトンとしてこちらを見た
「お前………
それ、どーゆーいみだよ?」
そう聞かれてまずったと思いながら
「えっと、なんかさ、ほら、
遊びにも行かないし、
かと言って皆と仲が悪いわけじゃないっしょ?
だから、どうしてこのクラスで普通にしてられるのかなって」
そう言うとさくらが
「りんにはりんの事情があるの!
このクラスの大半はそれを知っている
りんが話してくれたの
だいぶオブラートに包んでいたけどね
それに…
このクラスはさ、頭悪いのばっかだから仲間って言ってイジメとかそーゆーせこいのはやめようってなったのよ」
そう言いながら笑ったさくらは、少し辛そうだった
それを見たれんともまた、辛そうに目を伏せた
まだ、この話の本当の意味を僕は分かってはいなかった
そして、りんの傷の深さも浅はかにしか考えてはいなかった

