「・・・?」
雪見が暮山と加山に支えられながら部屋を出ようとすると、いまだに入り口付近にたたずむ春人がいた。
暮山は、何故かその春人の雰囲気に引っかかる。
真っ青な顔で、妹の知恵を見つめながら呆然とする春人。
いつもは部長らしくきびきびと行動する春人らしくなかった。
実の妹が倒れたというのに、こんなところに居ていいのかと口に出そうとしたが、声に出すのがなんとなくはばかられ、暮山はそのまま、雪見、加山と共に廊下へ出た。
「はぁっはぁっ・・・。」
廊下へ出てもおさまることの無い雪見の息づかい。
「だっ大丈夫すか!?ゆっくり、スーハー、スーハー・・。」
加山はあたふたとしながらも、雪見の背をさすり、呼吸を揃えようとしていた。
普段は厳しく、少々高飛車な雰囲気を放つ雪見。
そんな、いつも少し煙たがっていた先輩の、いつになく弱った姿に、加山は心を痛めた。


