部屋いっぱいに広がる、青空。
まるで天地がひっくりかえったかのようだ。
「は・・・花・・・?」
まるで青空のような色合いの小さな花々が、部屋いっぱいに広がっていた。
ほのかに、しかしすぐに消え失せてしまいそうな甘い香りがわずかに鼻孔をくすぐる。
雪見は、このおびただしいほどの花たちが、何かこちらに訴えかけているように感じた。
その時、頭の中に直接響いてくるかのような声が聞こえた。
甘く、透明感のある、まるで歌っているようなその声は、妙に重みを感じさせた。
『私をわすれないで・・・』
「いやあああああああああああああああ!!!!」
声に少し被さるように、知恵が甲高い悲鳴をあげた。
「知恵ちゃん!?」
悲鳴と同時に、知恵は後ろへ倒れる。
とっさに雪見は知恵を支えたが、知恵は意識を失っているようだった。


