「あー、えっと・・・。」
部屋の前に着くと、雪見はポケットを服の上から叩いた。
「鍵、どこやったっけ・・。」
「あ、それなら私が持ってますよ!」
「え、あぁ、そうだった!!」
その他のメンバーは既に自室に引っ込んでおり、この広い広い廊下の真ん中で、二人はあたふたと鍵を開けた。
「ふぅ~。アフタヌーンティーの店っていくらくらい必要かなぁ~。」
「うーん、今持ってるのが・・・・っ!!!」
カラーン
部屋を開くとほぼ同時に、知恵が鍵を取り落とす。
入り口のみの石造りの床に、金属製のアンティークな鍵がぶつかり、やけに脳内にひびいた。
ぞくり・・・・・っ。
雪見の背筋を、瞬間的にはい上がるような、酷い寒気。
どこか別の場所へ引き込まれたかのような、錯覚を覚えた。
「何・・・これ・・・・っ。」


