屋敷に一人残され、病に苦しみながら死んでいったその娘は、うわごとでずっと同じ言葉を言い続けたという。 『私を忘れないで』と。 それは、青年を思い出し、夢に見ていたのか。 それとも、自分を見捨てた家族たちへの言葉だったのか。 愛に飢えたその少女は、今もなおこのホテルをうろついている。 美しかった頃の姿で、夜な夜な、『私を忘れないで』と訴えながら。 その少女の名は、アルベルティーヌ。