「いや、そうじゃなくて・・・・。もういいわ、他の部員は?琴野兄妹も来てないワケ?」

加山が、フルフルと首を横に振った。

その横で、暮山は静かに端末をいじる。

この一年二人組は、ホラ研という文化部に所属したのが、何故なのか雪見には分からなかった。

加山は、その少し小さめの身長(おそらく170あるかないか)から見た目通り、すばしこく、運動神経抜群ときた。

今でも、運動部の連中に助っ人として引っ張りだこである。

いっぽう、暮山のほうは、学年トップに君臨するいわゆる天才というヤツだ。

そして、加山と対になるかのように180㎝をこえるほどの身長・・・。

しかも、なかなかの美男子ときた。

とにもかくにも、この二人はあらゆる面で有名すぎるのである。


この正反対の二人が、親友と呼べるほどの仲とは信じがたいと思われるだろう。

しかし、この二人はどうにも信じがたい伝説がある。