「あー・・・。」
「しっくりしすぎて忘れてたな。」
今気付いた、とでも言うように春人が間の抜けた返事を返し、久阪がそれに続いて苦笑した。
「まあ、あの二人なら大丈夫だろ。昨日とかも大丈夫だったみたいだし。」
「き、昨日って!?昨日もあの二人同じ部屋で寝たんですか!?」
確かに、全四部屋と言っても、昨日までは二部屋いれば済む話だったのだ。
雪見はてっきり、性別で部屋を分けたのだとばかり思っていた。
「ありえない・・・。小夜ちゃんは常識人だと思ってたのに・・・!」
「ほら、エレベーター来ましたよ。雪見先輩、そこ邪魔なんで、早く乗って下さい。」
暮山が閉まりかかった扉を押さえながら言った。
「ご、ごめん・・・。」
何事も、気にしすぎてはいけないのだと雪見は九階に向かうエレベーターの中、自分に言い聞かせ続けた。


