ホラ研へようこそ。


「二人一組かぁ・・・・じゃ、女子同士で組もうか、知恵ちゃん。」

「あ、はい!よろしくお願いします!」

部員八人の内、五人が男子なのだ。

少ない女子同士、愚痴やつもる話もできると、雪見は顔をほころばせた。

「暮山!組もうぜ!」

「ん。」

既に女子トークを始める二人の横では、ごく自然に一年のペアが生まれる。

また、春人と久阪も、たった二人の三年部員らしくペアを組んでいる。

「じゃ、905号室が俺と祭、906号室に加山と暮山・・。んで、907号室に雪見と知恵で、908号室に久我と水無月、よし。これ、鍵な。」

今時のオートロックでは無く、オシャレな西洋風の鍵を春人がわたしていく。

「あぁ、じゃあ隣はマウンテンコンビと、バカップル・・・・。え?」

雪見は、隣室のメンバーを口に出して確認しているところで違和感に気付いた。

「ちょっと待って下さい、琴野部長。」

既にエレベーターに向かい始めていた一同が、一斉にこちらを振り返る。

「いやあの、久我と水無月が同室って、おかしくないですか?」

「何でっすか?」

加山が、さも不思議そうに全員分の荷物を抱えながら問う。

「いや普通に考えてさ、いくら幼なじみって言っても、高校生の男女が同室ってどうなんですか!?別に付き合ってるわけではないのに!」