「怖く・・怖くねーからなーーーー!!」
今にも泣くのではないかという声で、久我は水無月を抱えてエレベーターを無視し、階段を駆け上がっていった。
「すげぇ!人一人抱えて階段を全力疾走とか・・・!」
加山が、俺も!俺もする!と全員分の荷物を抱えて走り出そうとするのを、もはや完全に彼のストッパーとなってしまった知恵が必死に止めている。
「暮山くん!ちょ・・・止めるの手伝ってよ!」
「ファイトーガンバレー。」
暮山は、一瞬だけ二人に目をやると、すぐに端末の世界へと帰ってしまった。
収拾がつかなくなってくると、久阪と無駄話をしていた春人がようやく部長らしく動き出す。
「んじゃ、まず部屋割りだけど。八人居るってことで、二人部屋を四つ取ったから、適当にペア組んで。部屋は、九階だから。」
エレベーターの横に置かれた、ホテル内の案内図を指さしながら説明する。


