「俺に殺されるか?」



「…………」




2人は何も言葉が出ない



京弥はしばらく2人を睨みつける



「殺す相手を間違えたら殺されるぞお前ら」



男は泣き女はただひたすらに京弥の睨みを見つめていた




「もう、いいんじゃない?兄さん」



そこを止めに入ったのは愛羅だった



「愛羅、また余計なこと言うなよ」



「余計じゃないだろー?兄さんだって切るつもり無いくせに」



2人は固まる



2人と京弥の間に入る愛羅は2人に声を掛けた



「脅かしてごめんなさい
うちの兄、ああ見えて根は優しいんです」


愛羅は2人に笑顔で手を差し伸べた



「………あ……ありがと……」



男と女は立ち上がり



「すみませんでした!!!」




また京弥に頭を下げた



「あ!?何わけわかんねえこと言ってんだ!
もっと泣き叫ぶくらいの謝罪が必要だろうが!」


「兄さん!いいって!」


「おめーがいいかどうか決めんな!!
こっちゃな!寝てただけで襲われたんだぞ!」




「……うっ……うぅぅ……」



2人は手を顔に抑えて泣いていた