「……やべーぞ!」



男たちは颯爽と逃げようとする



しかし




ガシッ!



「ひっ!」



ブン!!




京弥は男の顔に当たるか当たらないかの絶妙な距離で刀を振った




「あ……あああっ……」




男は腰を抜かして尻もちを着く




「も、もうだめだ……
殺される……」




男が命乞いをした時



「龍斗!!」



女が男の名前を叫ぶ



「お、お願いします!!
弟だけは!弟だけは逃がしてやってください!
私があんたを襲ったのは本当に悪かった!」





女は京弥に向かって膝を地面に着き頭を下げる



「え?兄さん何したんだ?」


何も知らない愛羅は京弥に問う


「膝枕してもらった」


「はあ!?それで何で兄さんが刀抜いてんの!!」



「それな!」


「それなじゃないんだ!」




「くそ!!ふざけやがってええ!!」



女は京弥に向けて石を投げつけた



それを京弥が避ける



「ねえーちゃん達、俺は普段悪ふざけしてるから悪者にされるけどよ
今回ばかりは俺は悪くないぞ
ねえーちゃんの太ももに眠り粉が仕掛けられてた
知ってたけど、太ももの寝心地良すぎて普通に寝てたわ
んで俺を縄で縛って、殺そうとしたと」



京弥が全てを話すと



「太ももに気を取られすぎだよバカ兄貴」


と愛羅が言う


「んまー太ももはごちそうさまだ、それは感謝する
しかしな、お前ら」



京弥はまた2人に近づき




ブン!!



「甘すぎんじゃねーか?」



2人は体を震わせ怯える



「俺は殺人ごっこに付き合ってる暇はねえんだよ」