「もうこの村もダメか…
仕方ない次に行くぞ愛羅」



「……待って」



「待ってる暇はない。さあ行こう」


「……待って」


「待たねぇ!行くぞ!」



後ろを振り返って怒鳴る京弥だったが





「何言ってんの兄さん
あたしなんも言ってないよ?」



「は?待てって言っただろ?」



「言ってないってば!」


「……待って」






「「え?」」




今度は明らかに愛羅の声ではなかった



声の元を辿ると




下からだ



下を見ると




「……助けてください」





かなりの傷を負った女だった