「おいおい、ガキじゃねぇか。」
「ロリコンかよw」
目の前の気味の悪い男に全神経を集中させていたので、こんな光景を眺められていたことに今更ながら気付く。
それはコンビニの前に屯している数人の男達。
きっとこの目の前の男の知り合いなんだろうその人達は、私達を見ながらにやついている。
コンビニに助けを求めたくって、店員さんを探してみたけれど、店員さんはこちらをちらっと見ただけで、直ぐに奥のほうへと消えてしまった。
最悪だ。
「お嬢ちゃん、名前は?」
男はそう言いながら、私の落とした本を重ねて楽々と拾い上げる。
私は男の質問には答えなかった。
こんな人に名前を教える義理はない。
隙を見て逃げ出したかったけれど、男は私の腕をぎゅっと掴んだままだった。
キョロキョロと辺りを見回す。
どうにかして逃げ出さなくちゃ。
そう思って挙動不審になっていた私の浅はかな考えは、直ぐに打ち砕かれる。
「逃がさないよー。ちょっとだけお兄さんと遊んでくれたらちゃんと帰してあげるからさ。」
男はそう言って、私の腰にがっしりと腕を回してきた。

