「じゃあ決まりー!」
凛ちゃんがそう言った瞬間、午後の授業が始まるチャイムが鳴り響いた。
「じゃあ、メールするからちゃんと携帯確認してね。」
「うん、分かった。」
凛ちゃんはそう言って、手をヒラヒラさせながら自分の席に戻っていった。
私はその後姿を見ながら、今起こったことを思い出して顔を覆った。
凛ちゃんと遊ぶ。
ただそれだけの事なのに、なぜか胸がドキドキと煩い。
友達と遊ぶこと。
それは14年間生きてきて、初めての経験だった。
その後の授業は上の空で、いつものことながら全く頭に入って来なかった。
何をしたらいいのか、とか、どんな服を着たらいいのか、とか、そんな事がグルグルと頭の中を回っていた。
だけれど、深く考えれば考えるほど、どうしていいのか分からなくなってしまうので、ほんの少しだけ不安になる。
そんな私に気付かない凛ちゃんは、学校が終わりを告げるチャイムが鳴ったと同時に私の席にやってくる。
いつもと同じその凛ちゃんの行動に、色々無駄なことを考えるのは無意味だと思った。
いつも通りにしていれば、良い。
「一緒にかえろー。」
「うん。」
私は教科書を適当に鞄に詰め込んで、凛ちゃんと一緒に教室を出た。

