叶う。 Chapter1




凛ちゃんは相変わらず首を傾げて私を見つめている。

だけれど、凛ちゃんは決して私を問い詰めたりはしない。
上手に受け答えが出来ない私をどんな時でも、こうして私がきちんと答えられるまで待ってくれる。

私は軽く深呼吸すると、伝えたいことをきちんと纏めて話始めた。


「午後は何もないけど・・・。」

「ないけど?」

「私と遊んでも面白くないよ?」

「なんで?」

「分かんないけど、多分つまんないよ。」

「それはかなうがそう思ってるだけじゃない?」

「うん?」

「あたしがかなうと遊びたいの。」

「うん。」

「つまんないか、面白いかはあたしが決めることじゃない?」

「うん、そうだね。」

「かなうはあたしと遊びたくない?」

凛ちゃんはそう言ってにっこりと笑った。
その笑顔がなんだかとても眩しくて、私はすごく恥ずかしくなった。

言葉で伝えることはとても難しくて、私は顔が赤くなるのが自分でも分かった。
だけれど、きちんと伝えなくちゃ相手に伝わらないことは分かっている。

だから、私は精一杯の勇気を出してこう伝えた。

「・・・・遊びたい。」

蚊の泣くような小さな声しか出せなかったけれど、凛ちゃんにはきちんと伝わったみたいだった。