叶う。 Chapter1






「そういえばさ、かなうって日曜とか暇?」

「はへ?」


突然発せられたその言葉に、思わずおかしな声を出してしまった。
凛ちゃんはそんな事は気にしていないのか、気付かない振りをしているのか、構わずに言葉を繋げる。

「日曜とか、何してんの?」

「日曜はピアノ行ってるよ。」

「何時まで?」

「10時からお昼くらいまでかな?」

「じゃあ、午後は何してんの?」

「・・・・特に何も・・・。」


予定がないというのは恥ずかしかったので、最後はモゴモゴと口篭ってしまった。
そんな事聞かれるとは思ってもいなかったので、適切な答えすら頭に浮かばなかった。


「たまにはさ、遊びに行かない?」

「え!?」

「何びっくりした顔してんの?ひょっとして、遊ぶの嫌い?」

凛ちゃんはちょっと眉根を寄せて、不安そうに私を見つめる。

「違うの、そうじゃなくて・・・・」

初めての誘いに、どう答えて良いのか分からない。
こういう咄嗟の対応をすることは、私にとって一番苦手な事だった。

「その、あ・・・あのね・・・。」