ママに肩を抱かれながら玄関に向かうと、そこには校長先生と、担任の先生、そして見覚えの無い男の人と女の人の姿があった。
年齢からいったら、多分ママよりもかなり歳は上だろうその二人は、誰が見ても裕福な人だと分かる身なりをしていた。
そして私の姿を確認するやいなや、その二人は突然玄関に膝を折り頭を打つんじゃないかと思うほど深く土下座をした。
私はどうして良いのか分からなくて、ママの着ているカーディガンの裾をぎゅっと握った。
そしてママに視線を向けると、ママは今まで見たこともないくらい冷たい目をしてその二人を睨みつけていた。
その視線はあまりに冷酷で、もし自分がそんな目で見られたらきっと恐怖で動けないだろうと思うほどの鋭い視線だった。
「この、この度は、大変申し訳ありませんでした。家の愚女のせいで大事な娘さんにこのような仕打ちを・・・・。こちらと致しましては充分な責任を取らせて頂くつもりでおります。どんなことでも、娘さんがこの先不自由しないように、最善を尽くさせて頂くつもりでおります、ですのでどうか・・・・。」
そのおじさんはそこまで一気に言うと、更に地面に額をつけるように頭を下げた。
「・・・・お顔を上げてください。」
そう言ったママの声は、今まで聞いたことが無いくらい冷たかった。

