叶う。 Chapter1







「約束を思い出せないのか?」

そう言って、私をその胸に抱く。

「お、お……ぼえて……るよ?」

「じゃあ、何が不安なんだ?」


私はゆっくり記憶を辿る。
そうそう、あの子はあのフランス人形みたいな女が気に入らなかったの。


「だって……し、シオンが、他のお、女の人と……」


私がそう言うと、シオンは少し困ったように笑った。


「あれは、ただ知り合いの女だ。別に何の関係もない。」

それが嘘だと言うことは、瞬時に理解したけれど、私は騙された振りをしておいた。


「ほ、本当に?」

「あぁ。」

「本当に、嘘じゃな……い?」

「約束しただろ?」

「……うん…。」


何だか演技するのも面倒になってきた瞬間。


シオンが私の頬を優しく撫でる。


ゆっくりと視線を向けると、綺麗な蒼い瞳と目が合った。

キスをするつもりだろうと予想した私は、ゆっくりと目を閉じた。



その瞬間…………。