「…それで?」
薬箱を片付けながら、シオンは冷めた声でそう言った。
「何が気に入らない?」
子供を諭すようにそう言われたけれど、私は答えられなかった。
何より私が悪いのは明白で、シオンは被害者だ。
「ごっ…ごめっ…なさっ……」
私はしゃくりあげながら、謝った。
自分が悪いのは分かっているのに、今更謝ったところで許して貰おうなんて甘い考えだって事くらい分かってる。
だけれど、私には謝る事しか出来なかった。
シオンはそんな私をしっかりと見据えて、首を傾げた。
「……何があった?どうして暴れたのか、自分で分かるか?」
私は泣きながら、首を縦に振った。
理由はさっきちゃんと分かった。
だけれど、それは私の勝手な気持ちであることも充分に分かった。
「……理由は?」
私は答えられなかった。
それを伝えたところで、もうどうにもならない。
これ以上、迷惑をかける事なんて私には出来なかった。
答えない私にシオンは冷たくこう言った。
「少し眠った方が良い。」
私はその言葉に首を横に振った。
とてもじゃないけど、眠れる気がしなかった。
そんな私を、シオンは突然抱き締めた。
首の後ろ辺りに何だか一瞬違和感を感じたけれど、なぜかすーっと溶けるように、私は意識を手放した。

