冷蔵庫を開けて中身を確認すると、おそらく五十嵐さんが用意してくれていったであろうバジルソースに漬け込まれた鶏肉を見つけた。
他にも色々とあったけど、私は適当な野菜をスープにして、サラダとチキンで簡単に済ませようと思った。
正直自分は食欲がなかったし、手間をかけるのが面倒だった。
私が適当に料理を作り始めると、普段着に着替えたシオンがリビングにやって来た。
手には教科書とノートなんかを持って、それをソファーの前にあるテーブルに置いた。
勉強するなら部屋でやって欲しいと思うけれど、ひょっとしたらお腹が空いているのかもしれないので、私は余計な事を考えないように、料理に集中した。
粗方準備を終えて、チキンをオーブンに入れるとタイマーをセットして適当に後片付けを済ます。
後はチキンが焼けるのを待つだけだ。
私は紅茶でも淹れようかと、振り返った。
その瞬間いつの間に背後にやって来たのか、シオンが両手を組んで私を見下ろしていた。
綺麗な髪の隙間から、冷たい蒼い瞳でじっと見下ろされていると、何だか悪い事をした訳じゃないのに、怒られている気分になる。
威圧感、と言うべきか、なぜか威圧されている気分になってしまう。

