叶う。 Chapter1






シオンはきっちり家に入るまで、私の腰を離さなかった。

別に逃げたりしないのに、何故か離してくれなかった。

二人で玄関に入ると、シオンは鍵を閉めた。


レオンが帰宅してくれている事を一瞬期待したけれど、物音1つしない家には、人の気配はなかった。

シオンはさっさと靴を脱いで、自分の部屋に向かった。


私はそれを確認してから、自分もきちんと靴を脱いで揃えてから家に上がった。

今日はシオンの帰宅が早いので、きっとご飯を食べるだろう。

私は着替えと荷物を置くために、自分の部屋に向かった。


コートと制服を脱いでハンガーに掛けると、クローゼットを開いて大きめなパーカーとレギンスを身に付けて部屋を出た。

シオンが活動しだす前に、さっさとリビングに行って夕飯の支度をしてしまおうと思った。

家のリビングは相変わらず人が居ないのに明るい。

ママは出掛ける前に必ず電気やエアコンをつけたままにする。

それは家族共通で、帰って寒いのが嫌だと言う理由で、レオンに至っては部屋のエアコンすらつけっぱなしだ。

だから我が家はいつも人が居ないのに明るいし、暖かいし、とても快適になっている。


リビングに入ると、シオンの姿がなくて少し安心する。

私はさっさとキッチンに入ると、夕飯の準備を始めた。