そして、そんなのんびりした時間も余り長くは続かなかった。
私達が居るファミレスは、駅を降りて直ぐ隣にある。
ガラス張りの店内は外からは丸見えで、駅を降りて行き交う人々が中からもよく見えた。
冬場は暗くなるのが凄く早いので、まだ6時少し前だというのに、辺りは薄暗くなっていた。
凛と晃が相変わらず、痴話喧嘩みたいに言い争っているのを皆で笑いながら見ていると、一人窓に視線を映した祐希がこんな事を言い出した。
「なんか、すげぇ綺麗な外人さんが、さっきからこっち睨んでんだけど。」
祐希の言葉に、皆の視線が一斉に窓の外を見る。
ファミレスから、少し離れた場所にある小さな噴水の前に居る、その人の姿を見つけた瞬間。
私は心臓が止まってしまうかと思うくらい驚いた。
そして一瞬にして、背中を嫌な汗が伝う。
「ほんとだー、あれ超天才学校の制服じゃね?」
晃はそんな私に気付かないで、何でもない風にそう言った。
気付かれて居る事は確実だけれど、どうにか無視して通り過ぎてくれる事を願って、私はその人から視線を反らして、何故か凛を見た。
多分、この中にいる唯一の女の子が凛だから、無意識にそうしたんだと思う。

