私達が電車に乗ると、いつも静かな車内が途端に賑やかになる。
騒々しいくらいのその雰囲気に、私はもうすっかりと馴染んだ気がした。
皆が適当に喋ってる話をただ聞いてるだけなのに、何だか凄く楽しかった。
そして話の中で、あのオレンジの髪の子がさとると呼ばれている事に私は気がついた。
頭の中でしっかりと3人の名前を覚える。
一緒に居るのに、名前すら知らないなんてそんな失礼な事を言える訳がない。
一人で乗る電車はとても長く感じるのに、皆と一緒だとそれは本当に一瞬に感じる。
相変わらず賑やかな集団に囲まれながら、私達は電車を降りた。
流石に繁華街は相変わらず人で賑わって居たけれど、私は周りが賑やかすぎて、逆に何時もよりも人の多さが気にならなかった。
そして駅を出ると、どうやら先に着いていたらしい晃の姿が視界に映った。
何だかこの前会ったばかりなのに、とても懐かしい気がする。
晃は私達に気がつくと、人懐っこい笑顔を浮かべてこちらに向かって歩いて来た。
「天使ちゃんが和也なんかと付き合ったって聞いて、ショックで寝込んだよ。」
私が挨拶をすると、いきなりそんな事を言い出したので、途端に凛に打たれてた。
「いてぇ……」
晃がそう言ったので、皆が揃って笑った。

