私達はぞろぞろと、駅に向かって歩いた。
「そう言えば、かなう何時に帰れば平気なの?」
歩きながら、凛にそう聞かれた。
今日はピアノがないから、五十嵐さんは居ない。
多分、兄達は遅く帰って来るだろうけれど、確実ではない。
だから、遅くても6時過ぎには帰った方が良い。
「6時くらいには帰らないとかな。」
私がそう言うと、愁が驚いたようにこう言った。
「え?かなうの家、門限あるの?」
「門限って訳じゃないんだけど、今日はそのくらいに帰らないと。」
「なんで?」
名前も知らない男の子が不思議そうにそう言った。
「今日は……都合が。」
私は何とか平静を装った。
「まさ、人の家の都合に首突っ込むな。」
凛がそう言ったので、私はその子がまさと言う名前だと初めて知った。
その子はどちらかと言えば、愁みたいな雰囲気だ。
背があまり高くなく、あどけなさが残る顔立ちをしている。
髪も愁ほどじゃないけれど、金髪に近い。
りょーたと呼ばれている人はどちらかと言うと、和也寄りで背が高いし、とても女性にモテそうな雰囲気だ。
あと一人、良く分からないオレンジの髪をした男の子がいるけれど、多分そのうち誰かが名前を呼ぶだろうと、私は勝手にそう思った。

