「そんなんどうでもいい。とにかく、和也も学校でかなうに近付かないで。」
凛は当然でしょって顔をして、和也にそう言った。
和也は相変わらずむせてる私の背中を擦りながら、何やら考え込んでいる。
「何で凛が和也の恋愛事情に口出しすんの?幼馴染みだからってそこまで口出すのおかしいだろ?」
愁程じゃないけど、髪を明るく染めた男の子がそう言った。
私は昨日聞いた和也の言葉を思い出し、複雑な気持ちになった。
凛だってきっと、言いたくて言ってる訳じゃない。
自分が嫌な思いをしたから、忠告してくれているだけなのだ。
この子は、きっとその理由を知らないからそう言ってるだけだろう。
でもそれは、私が言って良い事じゃない。
何だかどんよりとした空気に、何故か居心地が悪くなる。
暫くの沈黙の後、静寂を解いたのは和也の言葉だった。
「凛、お前には色々と迷惑かけたし、悪いと思ってるよ。だけど、俺達もちゃんと反省したし、同じ間違いはもうしない。」
「だったら、学校では凛にもかなうにも構わないで!」
「いや、それはもうやめようや。凛も前みたいに一緒に遊ぼうぜ。凛にもかなうにも、嫌な思いさせない。何があってもちゃんと守るから。」
和也は静かにそう言った。
その真剣な声音は、多分凛にもきちんと伝わっていると思った。

