「やべ!!また後で話そうぜ。」
和也はそう言って、また私の手を取り学校へと急いだ。
「今月サボりまくりだから、そろそろ呼び出しくらう!」
下駄箱でそんな事を言う和也に、思わず笑ってしまったけれど、そんな私も2日も学校を休んで居るし、今日も遅刻だなんて、そろそろ注意されてもおかしくない。
私達は急いで階段を駆け上がり、和也は3組に、私は1組に向かった。
教室の後ろのドアを遠慮がちに開けると、残念なことに厳つい見た目の担任が出席をとっていた。
「お?月島か、体調治ったのか?」
担任がそう言うと、クラスメイトの視線が容赦なく私の方を向く。
「はい……遅刻してすみません。」
私が静かにそう言うと、日頃の行いのお陰か担任は直ぐに「席に着きなさい」と言った。
未だに視線を感じるけれど、私は周りを見ないように自分の席に着く。
鞄を机に掛けて教科書と筆記用具を取り出すと、それを机に突っ込んだ。
ちらりと凛の席を見たけれど、どうやら凛はまた不在な様子だった。
担任が何かを話しているけれど、私の耳には全く入って来なかった。
周りの視線がやっと落ち着いたところで、私はふと熱い視線を感じて右を向いた。
あっと、思わず声に出しそうになったけれど、かわりに曖昧に笑っておいた。
私と同じ一番後ろの廊下側の席から、祐希が小さく手を振っていた。

