“そうなんだ。何か俺こそごめん、気使わないで・・・でもさ、かなうが何してるかとか気になってさ。”
少し寂しそうにそう言った和也の声音で、私は更に申し訳なさが募ってきた。
きっと世の恋人同士はこんな風にメールや電話でやりとりするのが当たり前の行動なのかもしれないと、ふと思った。
だから、凛もいつも携帯をいじっているのかもしれない。
凛が例の彼氏とどうなったかなんて分からないけれど、それでも考えてみると凛だけじゃなく、他の若者達もみんな携帯を気にしている。
だから自分がおかしいのだと、そう思った。
“かなう?”
考え込んでいた私に、和也がそう呼びかける。
私ははっとして、電話中だったことを思い出す。
「うん?ごめん。ぼーっとしちゃってた。」
“大丈夫?眠いの?”
「大丈夫だけど、少し眠いよ。」
“そっか、じゃあ寝る?”
正直薬のおかげで、意識が朦朧とし始めていた。
「うん・・・今日は何か眠くて。」
“病み上がりだしな、ごめん無理させて。”
「ううん、大丈夫だよ。」
“じゃあ、また明日学校でな”
「うん、おやすみ。」
“おやすみ。”
和也がそう言った瞬間、私は通話を切って寝返りを打った。
意識がどんどん遠のくのが自分でも分かった。

