叶う。 Chapter1





「俺が言いたいのは。」

「うん。」

「かなうが嫌じゃなかったら・・・。」

「・・・うん。」

「俺と付き合って欲しいってこと。」

「・・・・ん?」

「かなうに、一目惚れしたんだよ。」

「・・・私に?」

「そう、女性として好きっていう意味。」


和也は真剣な眼差しで、しっかりと私を見つめてそう言った。


私はしばし、頭の中で今起こっていることを整理した。
女性として好き?
付き合う?
一目惚れ?

なぜ?理由が分からない。

出会ったばかりの私に、そんなことを言う和也のことが私には理解出来なかった。


「・・・それって・・。」

「うん?」

「何かの勘違いじゃない?」

「どういう意味?」

「だって、私・・・何もしてないよ?」


そう、何か勘違いさせるような態度を取ったつもりもないし、和也に対して他の人と同じように接していたつもりだったし、何よりもこんな私のどこを探しても魅力があるように思えない。

シオンと一緒に居た女の人が突然頭を過ぎる。

そう、自分がああいう女性ならこういうこともあるかもしれないけれど、自分はそれとはかけ離れている。

だから、きっと何かの間違いだと思った。