「凛の家、でかいよな。」
私がずっと観察していたのに気付いたのか、和也が突然そう言った。
「うん、すごい良い家だね。」
素直にそう思った。
凛のイメージとは違った気がしたけれど、それでもすごく素敵な家だと思った。
ふと、凛が家に居るのか気になったけれど、それを聞く時間はなかった。
「どーぞ。」
和也はいつの間にか玄関の鍵を開けていたらしく、扉を大きく開けてそう言った。
私はまたほんの少し緊張したけれど、促されるままゆっくりと玄関に入った。
「お・・・お邪魔します。」
「ほい、どうぞ。」
和也はそう言って、雑に靴を脱ぐと先に家に上がった。
私はその後に続いて玄関にお邪魔すると、きちんと靴を揃えてから和也の後に続いた。
和也の家は、とても綺麗に片付けられていた。
“多分、親御さんの教育が良いのね”と言ったママの言葉をふと思い出した。
だからきっと、和也のお母さんはとてもしっかりした人なんだろうと勝手に想像してしまう。
「俺の部屋で良い?」
廊下の途中で、突然立ち止まった和也にそう言われた。
「あ、うん・・・どこでも。」
人様の家にお邪魔させて頂いているのに、嫌だなんていう訳がない。

