叶う。 Chapter1




下腹部に鈍痛を感じながら寝返りを打つと、壁に掛けられた時計の時刻が翌日に変わる瞬間だった。

汗ばんだ身体から徐々に熱が冷めていく。

寒い、と感じて毛布を顎まで引っ張り上げるとそれに包まった。


仄かに、シオンの残した香水の香りがする。
私はこの香水の香りが好きだった。
何故か安心する。



重い瞼をなんとか開いて、ゆっくりと身体を起こす。
途端に、頭がガンガンと痛んだ。

せめてシャワーを浴びないと。


頭痛が酷くて、起き上がるまでに時間はかかったけれど、なんとか起き上がり身体に毛布を巻きつけてバスルームに向かった。



バスルームの扉の前に辿り着き、扉に手を掛けると人の気配を感じてその手を止めた。

多分、シオンが入っているのかもしれない。