「さぁ、踊るかー!」
しばらく晃と話してた凛は、突然大きく伸びをすると、そんな事を言い出した。
「え?」
突然の凛の発言に、私は驚いた。
「かなうもやる?」
「え?え?何を?」
「ダンスだよ、ダンス!」
「え?ダンスって何?」
「ダンスはダンスだよ?」
「凛って・・・ダンス出来るの?」
「うん、小さい頃からやってる・・・って言ってなかったっけ?」
「聞いてないよ?」
「そうだっけ?」
「うん。」
「一緒にやる?」
「無理、見てる。」
私に運動なんか出来るわけがないので、私はそう言って一歩下がった。
凛は鞄を適当な場所に放ると、カーディガンを脱いでその上に乗せた。
そしてパンプスも脱ぎ捨て、素足になると徐にストレッチを始める。
私は突然の事に、どうしたらいいのか分からずに立ちっぱなしでそんな凛をじっと眺めた。
「かなうちゃん?」
不意に声を掛けられて、私はそちらに視線を移した。
和也という人が、少し離れた位置から私を手招きしている。
私は少しだけ警戒しながら、ゆっくりとその場に近づいた。

