叶う。 Chapter1




部屋に入った私は、鞄をソファに放り投げた。

マフラーを外して制服のブレザーを脱ぐと、壁にかけられたハンガーにそれらを掛ける。

そしてそのまま、ベッドに向かって倒れこんだ。



小さくスプリングが軋む。

うつ伏せになって、肌触りの良い毛布に頬を寄せると、微かに爽やかな香水の香りがした。

目を閉じて深く息を吸い込むと、その香りは私に少しの刺激と安心感を与えてくれた。




・・・・なんだか、疲れた。

ほんの少しだけ・・・・・


休んでも・・・・いいかな・・・・。







気がつくと私は、浅い眠りに落ちていた・・・・。