「そうなんだ。」
凛ちゃんは笑うのを辞めて、いつもみたいな声音でそう言った。
私は恥ずかしいやら怖いやらで、顔をあげることすら出来なかった。
「じゃあさ、かなうは友達と遊ぶの初めてってこと?」
「・・・うん。」
「じゃあ、かなうにとって、初めての友達は凛ってこと?」
「うん、そうだよ。」
そう、凛ちゃんが初めての友達。
気分はどんよりで胸は苦しくなったけれど、きちんと伝えられた。
そして私はゆっくり顔を上げた。
私をじっと見つめる凛ちゃんは、目が合うと優しく笑った。
そして、顔の横でピースサインを作ってこう言った。
「じゃあ、凛はかなうの初体験ゲットだねw」
そう言って笑った凛ちゃんの顔は、いつにも増して綺麗だった。
「初体験って。」
私も凛ちゃんにつられて笑ってしまう。
何だか意味深な響きだったけれど、凛ちゃんは気にしてないようだった。
「じゃあ、今日は凛がかなうをエスコートする!」
「なんかデートみたいだね。」
「あはは、そうだね。」
「今日は色々と、お願いします。」
「凛に任せたまえ!」
そう言った凛ちゃんはにっこりと笑って、私の手を繋いだまま歩き出した。
繋いだ手は温かくて、私はなんだかとても嬉しい気分だった。
凛ちゃんと友達になれて、私はとても幸せ。

