叶う。 Chapter1





「りっ・・凛ちゃん!」


私は荒い呼吸のまま凛ちゃんの名前を呼んだ。
それに気付いた凛ちゃんは、携帯から顔を上げて周りをキョロキョロする。


「こっち!」


もう視界に入る距離に居た私は、大きく手を振る。
凛ちゃんの視線が私を捉えて、こちらに駆け寄ってきた。


「ちょっと、どこのお人形かと思ったよw」


私の目の前まで来ると、凛ちゃんはそう言って笑った。
人形という言葉に一瞬反応してしまいそうになったけれど、私はそれを聞かなかったことにした。


「凛ちゃんこそ、どこのモデルさんかと思ったよ。」


私もそう言って笑った。


今日の凛ちゃんは、本当にモデルさんのようだった。

高めのヒールの黒いパンプスに、黒いスキニーを履いて、シンプルな蛍光カラーのインナーに、黒のニット素材で出来たモモンガカーディガンに身を包んだ凛ちゃんは、とてもじゃないけど中学生になんて見えない。

雑誌の表紙にこのままの凛ちゃんが映っていても、誰も違和感を感じないだろう。
背の高い凛ちゃんがヒールを履いているので、多分170センチ以上に見えるのが、更にかっこよかった。